マルトラーナ教会 Chiesa della Martorana 2
(海軍提督の聖母マリア教会)


これはキリスト誕生の場面を描いたモザイクです。(写真提供・稲穂さん)
   

「マリアの眠り」、つまり聖母の死のシーンのはずなのですが、横にいるのは神?そして抱かれている幼子はキリスト?お、おかしい・・・(汗)。管理人の解釈間違いの可能性ありです。

と疑問に思っていたところ、博学なお友だちが教えてくださいました。
真ん中にいるのはキリストで、キリストが抱えている 白い布に包まれた赤子は聖母の魂です。 こうして聖母は天に昇っていくわけです。 カトリックの聖母被昇天とは表現が違うんですね。
ゆずるさん、ありがとうございました。(写真提供・稲穂さん)

 
 

 

 

クーポラ(丸天井)を覆うガブリエル、ラファエル、ミカエル、ウリエルの4大天使に囲まれた玉座のキリスト。このクーポラの木製の軸の部分にはアラビア語の文言が書かれています。(写真提供・稲穂さん)
   

 

天使像のアップ。金のモザイクのテッセラ(小片)の1つ1つが光を反射している様子がおわかりいただけるでしょうか。 
 

写真左はこの教会の創建者であるアンティオキアの海軍提督ジョルジョが聖母マリアの前にひれ伏している様子を描いています。写真右はキリストから王冠を授けられるルッジェーロ2世。(どちらも写真提供・稲穂さん)

 
小さな教会ですが、ノルマン時代のモザイクは圧巻です。しかし、教会内はかなり暗く、小銭を入れると数分間灯る照明もないので、夕方からの見学よりも午前中の自然光が明るいうちの見学がおすすめです。また、感度の低いデジカメでは写真がうまく撮れない可能性が高いです。(稲穂さん、Grazie)

ところで、私たちが天井のモザイクに圧倒されている間に、シチリア滞在中ほとんど唯一出会った日本人団体観光客が入ってきましたが、バロックの祭壇をバックに記念撮影してろくに天井のモザイクも見ずにあっという間に教会を出て行きました。
ここに限らず、ちょっとの下調べで少なくとも何を見るべきかをおさえることができるので、事前の調査は大切だな、などと感じた次第です。
   

「マルトラーナ教会・1」